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管理委託契約締結時の注意点(保証会社が継続できない!!)

直近1年で管理受託した”とある物件”について、管理変更にとても苦労しました。当社が苦労する分には仕方ないと割り切れる部分もあるのですが、管理変更によってオーナー様に不利益となる内容もありましたので報告させて頂きます。

一応、具体的な物件名、管理会社名は伏せて記載させて頂きますが、気になる方は個別にご連絡下さい(笑)

1.管理変更に最大の障壁・・・保証会社の継続利用が出来ない!

通常、管理会社が変更になったとしても、賃借人が利用している保証会社はそのまま継続利用できるのが一般的です。しかしながら、管理契約終了に伴って保証契約も終了してしまうケースもあります。考えられるのは以下2つのケースだと思います。
「①自社保証しているケース」
「②どこの管理会社でも利用している一般的な保証会社を利用しているにも関わらず、管理会社が”悪意を持って”継続利用させないケース」

①のパターンはさすがに仕方ない気がしますが、そもそも自社保証している管理会社は、少なくとも札幌においてはそれほど多くありません。

問題は②です。
通常、管理会社変更時には、保証会社を継続利用するために、「管理会社変更後も保証契約を継続利用することに同意します」といった趣旨の書面に新旧管理会社が連名で署名・捺印し、保証会社に対して提出します。ところが、この書類への署名・捺印に旧管理会社が協力しないため、保証会社としても保証契約の継続が出来ないということになってしまうのです。

そして今回のケースではまさに②のパターンでした。

2.なぜそんなことをするのか

話は単純です。
①管理を切り替えられたくない
②競合管理会社からの管理引き抜きの防止

③次の管理会社に対する嫌がらせ

①については単純です。オーナー様の多くは、「保証会社が継続できない」となると、
A.新たに保証人を付ける
B.保証会社のつけなおし(オーナー負担)
C.無保証
のいずれかを選択せざるを得ません。それぞれについて解説します。

Aは、保証人のなり手も少なくなってきている中で中々難しいところです。
Bは、管理会社変更はオーナー都合のため、賃借人に保証料等の負担は求められません。全戸分の保証料をオーナーが負担するとなると、なかなかの費用になります。
Cは、今後のアパート経営のリスクとなるので避けるべきです。

というわけで、どれを選択してもイバラの道なのです。そして、「仕方ない、管理はそのままにするか」となるのです。

②③ついては、競合管理会社に対して、「うちの管理物件を引き抜こうとすると、とても苦労しますよ」という姿勢の表れと思います。実際に、当社も多大な労力がかかりました。心が折れる管理会社もあっても不思議ではありません。

3.オーナー様にお気を付け頂きたいこと

悪意的だなと感じたのは、管理が終了すると保証会社契約も終了してしまうことについて、管理契約書に一切書かれていないことです。管理契約書に書いてしまうと、管理受託時のハードルが上がってしまうことから記載していないものと思われます。

管理契約書に記載がないとなると、口頭で確認するしかありません。ただ、言った言わないの話になってしまうので、保証会社継続のことについて管理契約書に盛り込んでもらうのが良いと思います。
※当社の場合は、管理が終了となっても保証会社の継続は当然できますので、管理契約書には盛り込んでいませんが、ご要望があれば盛り込むことも可能です。

また、購入きっかけで管理会社を変更するケースもあるかと思いますので、売買仲介会社にしっかり調べてもらった方が良いでしょう。

4.最後に

最後に個人的な意見・感想ですが、
管理離れの防止を目的として、保証会社を継続させないというのは、オーナーの利益を無視したあまりにも身勝手な行為・態度としか言いようがありません。こういう会社があるから、相も変わらず不動産業界に対する世間の目は冷たいのかなとも思ってます。腹立たしさとともに、非常に悲しい気持ちになった管理変更でした。

オーナーの皆様、こういう管理会社もありますので、管理委託時には十分お気を付けください!!


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